周囲に田園風景が広がるこの環境の中で、地域の風景に自然に受け入れられる医療施設を目指しました。
建物を一つの大きなビルのようにするのではなく、いくつかのボリュームに分節し、集落の住宅が連なるようなスケール感で構成しています。
屋根にはカテナリー曲線による反り屋根を採用し、建物全体に柔らかな表情と多様な内部空間を生み出しています。
カテナリー曲線のトラス梁は、小さな部材がそれぞれの役割を担いながら引張力と圧縮力を分担して屋根を支えています。この構造は、スタッフ一人ひとりの力が集まり地域医療を支えていく姿を象徴するものでもあります。
東側に広がる田畑の風景を取り込み、環境とつながる開放的なリハビリ空間をつくりました。
中待合にはトップライトを設け、自然光によって患者様の不安をやわらげる明るい内部空間としています。
また、患者動線とスタッフ動線を明確に分けることで、安心感と医療の効率性を両立させています。
木の温もりに包まれ、風景とつながるこの空間の中で、遠山さんの朗らかなイラストとともに、訪れる人が少し前向きな気持ちになれる場所になれば嬉しく思います。



